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何故必要だったのか?


2019/07/06(土)

ザック・スナイダーがMoSで描いたスーパーマンを筆頭とするクリプトン人の力は絶大なもの。彼らは超スピードで移動し,音速を突破した速度で飛行し,どんな衝撃も受け付けない頑丈さ,両目から打ち出すヒートヴィジョン。
コミックの強さをそのまま現実世界で反映させた結果
都市のビル群が次々に破壊されていく様は形容しがたい。
完全なチートですね。
そんなパワーを持つ人物が最初から苦悩せず順調に恋をして人助けをするナイスガイのような明るい雰囲気は確かに誰でも楽しめると思います。
ですが映画としての楽しみは損なわれます。

非現実的な強さを大真面目に実写化する代わりに,その人物は観客と何ら変わらない葛藤する人間であるというギャップで”ある意味”バランスが取れるのです。これによってスーパーマンはフィクションのキャラクターではなく,実際に悩み苦しみ傷つきながらもヒーローに成長していく一人の人間として観客の心に残ります。クリプトンの息子クラーク・ケントは人間らしい泥臭い葛藤を乗り越えていく事で,往年のスーパーマンへと成長していく。
この過程のその"変化"こそが映画として美しい。
リアルな心理描写とVFXを駆使したダイナミックな映像の組合せこそがDCEUをDCEU足らしめるものだと思います。

特にザック・スナイダーは非常に画づくりに拘る監督です。
2人の人物が会話するシーンは,映画ではよくある状況でありますが,彼はこの会話シーンですら拘りまくります。
表情は言わずもがな人物の配置や照明で付けた陰影により,人物の置かれている状況や心境を表現しつつ,それだけを切り取っても拘りのあるカットになっています。
個人的に彼が撮った映画は
全編にわたってどのカットも構成的に美しく綺麗です。

”ダーク・シリアス”を輪にかえているのが,陰影をくっきり付け色褪せたような色調。しかし彼はむやみに色調を落としたり,暗めに撮っているのではなく,確固たる理由でそのような撮影を行っていると思います。MoSでは色褪せているかもしれませんが,BvSでは撮影監督のラリー・フォンの働きもあり暖色系の色調が印象的です。JLでは彼は「むやみにダークな映像は撮らない」と述べていました。

”ダーク・シリアス”と称するのは簡単ですが,これによって作品に決定的な印象付けを行う事が出来るし,非常に見応えのある映像に仕上がると思います。この仕上がりは一回観たらそれで終わりという映画ではなく,何度観ても満足度の高いものです。それこそがザック・スナイダーの特色であり,醍醐味でもあります。アニメや漫画でしか出来ない構図を,実写でそのまま実現する辺りに彼の監督としての腕前と確固たる意志であり,それをどのタイミングでぶつけるのがベストなのかもよく分かっていると思います。

彼の持ち味としてアクションシーンも外せません。
闘いの舞台となる場所の特徴を利用する事でキャラクターのパワーを示す。自由自在にフィールドを駆け巡りキャラクターの印象的な動きを捕らえる。漫画などの映像をVFXを駆使してそのまま実写化したようなダイナミックな映像は圧巻の一言。普通はやらないような映像作りを大胆に映像化に持っていく彼の決断と手腕は素晴らしいものです。

画づくりに加えもう一つ。
ザック・スナイダーはただ任されたから映画を撮る仕事人ではなく,彼自身がDCコミックスの大ファンである事。そんな彼が指揮を執りスクリーンに映し出す世界観は,非常にユニークで優秀なストーリー・テラーでもあると思います。MoS→BvS→JLと急速に拡大していく世界観と衝撃展開は,MCUに比べると非常に駆け足で無茶な展開である事は否定出来ませんが,その無茶の中にこそザック・スナイダーはストーリーを見出し,大真面目に取り組んでいたのだと思います。


そんなJL製作中に同作から降板するという
大事件が起こりました。
20歳の愛娘が自殺してしまい,その悲しみを癒す為に家族と過ごす事を決意したという事です。後任は『アベンジャーズ』シリーズを手掛けたジョス・ウェドン。
一部再撮影を行い,作風を大きく変えてJLは完成しました。ワーナー・ブラザーズCEOの指示により上映時間は2時間以内に収まり,ジョス・ウェドンにより作風が明るくなった。

しかし楽しい映画にはなったと思いますが
私が求めていたモノには程遠かった...
ジョス・ウェドンがダメだったと言いたい訳ではないのです。
ただただザック映画が観たかったという事なのです。

明らかに前2作と比べて,映像の色調が色鮮やかで明るくなり,スタジオ側の指示したテコ入れの影響が出て,非常にコンパクトな内容へと変貌していました。オリジナルのスナイダー・カットは,劇場版よりも映像や展開のトーンは暗く,そして長かったと言われており上映時間は3時間はあったとされています。3時間あった物語を2時弱に収めたという事は,かなりの部分を削った事になります(1/3ですからね)その為,スナイダー版を期待していた多くのファンから「ザック・スナイダーが当初構想していたバージョンを観せて欲しい」という声が上がり,署名運動に及んだ程です。
因みに私もその一人です。


これが俗に言う
ジャスティス・リーグ

スナイダー・カット事件!!
(この呼び名は冗談ですが


<「スナイダー・カット」は存在するのか?>
現在発売されている劇場版JLの映像特典にあるのは
およそ2分程のスーパーマンのシーンのみ!
ザック・スナイダーは当初構想していた内容は「ハード」で「恐ろしい」ものだったと語ったが,スタジオ側が「クレイジーだ」という事で却下されたとされていました。
しかし映画製作に関わったクルーによるリークが数多く存在し,その為スナイダー・カットは存在し製作段階においては終盤まで出来あがっていたと言います。
これはスナイダー・カットを望む者として非常に嬉しい。

リーク情報によれば,スナイダー・カットは既にピクチャー・ロックがされているそうです。ピクチャー・ロックとは,撮影された映像を編集による整理・調整を経たもの。視覚効果や音響効果はついていないですが,追加シーンや編集される箇所も無く,最終版である状態を指します。この最終編集版は,オープニングからエンドクレジットまで全て決まっている事になるそうなので,この段階で上映時間は決定します。
それでは当初スナイダーが構想していたオリジナルJLは
どのような内容だったのか?

BvSで一部描かれたブルースが見た詳細不明の”ナイトメア”シーンの説明をJLで付けようとしていたようです。
DC最大のヴィランであるダークサイドが反生命方程式を完成させ,ジャスティス・リーグは僅かなメンバーのみが生き残る"遠い未来"に行き着くというもの。

<JLで削除されたとされるシーン>

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