この映画でようやく初代シリーズは完結します。
あまり評判は良くなかったみたいですが
この映画の完結があるからこそ
第2作目『続・猿の惑星』ラストに救いがあると感じます。
元々の脚本のラストシーンは
「未来の地球で猿と人間の子供が遊んでいる」
というものでしたが最後で書き換えられたみたいです。
それに比べるとやや哀しい結末になっていますが
是非ご覧頂きたいと思います。
何故悲しい結末と言われているのかというと
「人猿間の闘争が終わり幸福な世界が訪れたことを喜ぶ涙」
「将来的に再び人猿間の闘争が始まる事を暗示する絶望の涙」
のニ通りの解釈が存在するからです。
「猿は猿を殺さない」という掟(言葉)は
リブート作品でも多々出てきます。
ネタバレしないように所々を伏字で書きましたが
前後の文脈でバレてますね・・・
『PLANET OF THE APES
/猿の惑星』
(原題:Planet of the Apes)
(2001年)
監督ティム・バートン
主演マーク・ウォールバーグ
上映時間120分
<あらすじ>
西暦2029年。
深宇宙と呼ばれる土星周回軌道付近での探索活動中の宇宙探索基地オベロン号。
そこには乗組員レオ(マーク・ウォールバーグ)の他に遺伝子操作により高い知能を得た猿人類が乗せられていた。
突然磁気嵐に襲われ、謎の惑星に不時着する。
そこは原始人が高度な知能を持つ猿に支配される「猿の惑星」だった。レオは猿に捕まってしまい猿将軍セードに危険人物として監視されてしまう・・・
今作はリメイク(再製作)ではなく
リ・イマジネーション(再創造)。
その為、猿が人間を支配しているという基本設定以外は
異なるストーリーとなる。
『猿の惑星』という映画はシリーズになる程有名で興行収入も得られた作品群ですので当然スタジオ側もリメイク企画を計画していました。
しかし10年以上という長い開発地獄に陥り映画史上長期間製作が実現しなかった企画の1つとされています。
ようやく実現した映画で続編企画も計画されていましたが監督が続編に興味を示さなかったのでこの企画は流れました。
勿体無い・・・
『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』
(原題:Rise of the Planet of the Apes)
(2011年公開)
監督ルパート・ワイアット
主演ジェームズ・フランコ、アンディ・サーキス
上映時間106分
<あらすじ>
製薬会社ジェネシス社に勤める神経学者ウィル(ジャームズ・フランコ)。彼はウイルスを用いたアルツハイマー遺伝子治療薬ALZ113の開発と猿を使った実験をしていた。ある時実験台であった雌チンパンジーの知能を向上させる事に成功する。
この成果から更なる臨床試験の許可を得ようとするが猿は密かに身籠っていた子猿を守ろうと凶暴化してしまった為に射殺されてしまう。研究が出来なくなった彼は遺された子猿を引き取りその子猿を「シーザー」と名付け育て始める。
母親の遺伝子を受け継いでいたシーザーは成長するにつれ高い知性を示すようになる。それから月日は流れたある日ウィルの家族を守ろうとしたシーザーは人間に怪我を負わせてしまい霊長類保護施設に送られる・・・
本作は完全オリジナルになる記念すべきリブート映画第1弾。
初代シリーズの「登場人物」や「登場猿」などの
連想される名前が多数登場します。
チラッとですが劇中で第1作目『猿の惑星』で出てくる宇宙船についてTV放送される描写があります。
正確には「『宇宙船が火星付近で消息を絶つ』というニュースが流れる」というものですね。
シリーズ初のCG映画で猿のリアル感が半端無い。
設定的には「『猿の惑星・征服』のリメイク」のような感じですが、このリブートシリーズは「『猿の惑星』の起源を描く」ものになります。
本作を鑑賞される方は
エンドロール(スタッフロール)も観るようにして下さい。
このエンドロールで後日談を連想させる描写がされています。
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<後日談>
猿にとって言語能力を与えるほど知能を向上させる治療薬ALZ113だが実は人間にとっては危険な殺人ウイルスだった。
ジェネシス社の研究所から漏洩したALZ113は後に猿インフルエンザと呼ばれる致死率の高い新型感染症として世界中へと爆発的感染を拡げていく。
猿インフルエンザの抗体ができた一部の人間を除いて多くの人間が死亡し全世界規模での「文明社会の崩壊」が起きつつあった・・・
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この『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』がTV放送された際
エンドロールがカットされてしまい続編に繋がる重要な要素が無くなっていてネット上では批判がありましたね。